2018年12月17日月曜日

詩「乱反射」

丸く艶やかであった表面は
傷付けたり傷付けられたり

ある日それは
強風の日の湖面のように
さざ波で乱れた水面のように
照りつける太陽の光を
四方八方にギラギラと
乱反射するようになっていく

深く刻まれた溝に光は届かず
尖った先できらめきを作り
傷だらけで乱反射するこの眩しさに
蓄えた傷の痛みを抱え持つ

癒えぬ場所から滴り落ちる
涙のような透明な液体は
光の粒を拡散させて
キラキラと落ちてゆく

凛然たる乱反射の人々よ
美しき輝きよ

影と光は共にある

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