2017年6月15日木曜日

世界一優しい鬼畜

蛙兄さんの出て来る話って、ここに公開している文章だとコレか。

2003年7月4日『連れマジック』
http://poron-nu.blogspot.jp/2015/09/200374.html

2003年8月11日『最後の一人』
http://poron-nu.blogspot.jp/2015/09/2003811.html

まだこのブログには載せるのを見合わせたけど、昔テキストサイトだった時代の頃には、なんだかんだネタにした上に、なぜか蛙兄さんが私のサイトに日記寄稿していた覚えさえある。昔の職場の同僚。

嗚呼、思い出した。私が風邪をひいていて鼻声になっている時、暫く会話をした上で突然「マヨネーズと言え」と頼まれて、マヨネーズマヨネーズって言ったら『お前本当に鼻声だな!!!wwww』って何故かそこで爆笑された。マヨネーズという単語が、鼻声度を測るためのキーワードだったらしいんだけど。この軸のブレ具合?なんと表現すればいい。蛙兄さんの意味不明感。私は家に帰って鼻声で『マヨネーズ』を録音し、音声をWebサイトで公開しておいたくらいだ。

私が出産を控えて当時勤めていた職場を辞め、色々忙し過ぎて蛙兄さんとはここ10年くらい連絡さえ途絶えていた。SNSで最近ふと繋がって、そこからきっかけで酒を飲むことになった。インターネット凄いなぁ。夫とも元同僚なんで、昔は一緒に飲んだりしてたけど今回夫は子守で息子と留守番。

説明はここまで。蛙兄さんに聞いた「古式泳法での溺れた人の助け方」の話が面白かったので、後学のためにメモっておきたい。

「俺、古式泳法を習ってたんだよ昔。そこで教えてもらったの。溺れてる奴はまず、頭掴んで沈めるの。」

「…はっ?!沈めるって、水の中に??」

2017年6月5日月曜日

共通の敵

15年ほど前、休日の名古屋駅周辺を、一人でウロウロしていた日の記憶。

昼飯にミスドへ行った。当時、ミスタードーナッツは購入金額に応じてスクラッチタイプのポイントが印刷された券が貰えて、そのポイント数が溜まると景品に交換出来た。その景品がPinguだった時だ、私はあの愛くるしいペンギンのキャラクターが好きだった。

ミスドの景品欲しさにポイントが溜めたくて、食欲よりもやや多めのドーナツ2個+パイ1つという、ハイカロリーな炭水化物と油の塊をトレーに載せて、ホットコーヒーと共に空いている席を探した。

座った席の隣では、向い合わせで学生かと思われる若い女の子2人が喋っていた。

一人でスクラッチカードを削って、微々たるポイントに落胆しつつ、ドーナッツに手を伸ばした頃にそれは聞こえてきた。

「しずかちゃんってさ!!!本当にしたたかだよね!!!」

人様の会話に聞き耳を立てるとはなんと性悪、とも思うが至近距離なのでどうしても聞こえてきてしまう。私は一人で殺伐と「Pinguグッズ欲しい」と考えながらモグモグ炭水化物を食べている程度の暇さ加減だったし。

最初はオトモダチのしずかちゃんの悪口大会なのかと思ったのだが、どうも違った。かの有名な国民的アニメ、ドラえもんのしずかちゃんの話である。

「だって!しずかちゃんっていつも男としかつるんでないじゃん!」

「そうだよね、女友達居ないよね!!」

2017年6月4日日曜日

短編小説「形あるものはいつか壊れるから。」

「昔、付き合っていた人がね、後から振り返ると物凄い束縛野郎だった。いつも私の事を一番に考えてくれているのね!って、私も若かったから勘違いしてて。束縛する人と付き合うと最初は本当に『守らている』と誤解するんだよね。」

唐突に思い出した。まだ十代の頃だった自分の姿を。

「その、束縛野郎…って響きが下品だね。束縛君がね、事あるごとにアクセサリーをくれたりしたのよ。ネックレスとか指輪とか。当時は渋谷の道端で露天商がシルバーのアクセサリーなんか売ってて、安いのが簡単に買えたじゃない?そういう値段は高価ではないものなんだけど。あ、コーヒーもう1杯飲む?」

「飲む。」彼が空になったマグカップを差し出す。コーヒーサーバーからドリップした残りを注ぎながら、私はとりとめもなく話し続ける。