2017年7月6日木曜日

私が『ナンジャモンジャゴケ』という植物を知るに至るまでの軌跡

発端はどこだろう、友人と歩いていた時だろうか。そこを起点として話を始めよう。

ある日、友人と世話話をしながら道を歩いていたら、とある巨木が目に入った。木に何やらプレートらしきものが付いているので、友人が「あれなんて書いてあるの?見てくる」と、巨木に近づいた。私も自然に後をついていったのだ。

近寄ると、そのプレートには番号と自治体名と、保存樹木に関する記載のような物があったと思う。この文章を書いている今、そのプレートの内容についてはうろ覚えだ。友人は「なんだ、木の名前が書いてあるのかと思った。これは何の木だろうね?」などと残念そうであった。

その時、ふと思い出した。再び友人と歩き出して、その思い出した話をしながら記憶を掘り起こす。

私:「小学校の頃、学校から凄く近い場所に住んでいたサハラ君の家には、超巨大なケヤキの木があってな。それは区の指定を受けた保存樹木とやらに指定されてて、今の木みたいにプレートがついてたんだよ。家の敷地内にある木が保存樹木に指定されてしまうと、自治体の許可なしには切れなくなってしまうらしい。サハラ君ちのお爺ちゃんもお母さんも、木の枯葉掃除が毎年大変だし、木を伐りたがってたらしいんだけどね。保存樹木は大変だぞ。」

すると友人が、それを聞いてこう応える。

友人:「そういえば、クスノキっていう名前の喫茶店があってな。小金井公園の近くに。そこは店名そのままで、店の傍に物凄いデカいクスノキが生えている。樹齢何百年とかの、さっきみたいな巨木が。」

私:「そりゃ大変だ。管理が。」

そしてまた、私は思い出す。クスノキ!!嗚呼、そうだクスノキ。

私:「クスノキっていえばさぁ。洋服の虫除けで昔からショウノウって使うでしょう?樟脳。あれって昔は、クスノキから抽出して作ってたんだよ。クスノキには樟脳が成分として含まれているから、枝を折ったりするとあの樟脳の匂いがするんだよね。」

友人:「へえ!!そうなんだ、面白いね。そういえば樟脳の樟の字はクスノキって読むんだっけ。」